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message  テーマ3 深く突きつめて考える    考十三 雨水浸透


 都市の地面がアスファルトやコンクリートに覆われてからというもの、土地の保水能力は低下しています。雨水流出係数といって、降った雨が地面に浸透せずにすぐに下水に流れ込む率を表わす数値があり、土地を開発するときにはこれによって下水管の容量を決めるのです。今、いかにその数値を下げる、つまり地面に雨水を浸透させるかということが課題になっています。都市に限らず農山間部においても同様で、山の木を切ると地面の保水力が落ち、洪水の遠因になったり表土が流れて土地がやせてきたりという問題がとりざたされています。

 さて、私たちの庭ではどうでしょうか。降った雨が充分に地面に浸透しているでしょうか。庭づくりを始めるときに充分に土を掘り返し、土の粒子の間に空隙をつくれば、透水、保水、排水とも問題はありません。でも、造成中に建設重機が走りまわっていたところなどは土がカチカチになっていることでしょう。こうしたお話は、個人住宅の庭でというより、どちらかといえば、都市公園などのもっと大規模な庭の場合でのことですが、そんなこともあるのかという気持ちで読んでください。



導水管

 水はけのメッセージで、暗渠や砂利桝についてお話ししました。これと同様なもので、導水管と言って地表面の雨水を土中に導くものも一般的に用いられています。街角のシンボルツリーなどが施工されているところを、ご覧になったことはありませんか。施工の直後は、木の根元に、まだ地面に白いパーライトの粒が詰まった網籠状のものの先端部が見えていたりします。あれはパンティストッキングみたいな細長い袋にパーライトを詰め、地表面の雨水を植物の根がある土中に導くためのものなのです。



浸透枡と透水性舗装

 普通の雨水桝には底がありますが、浸透桝には底がありません。普通の桝のように排水管を経由して下水に流れてもいくのですが、降った雨をできるだけその場所で土に浸透させようというものです。これは、個人住宅の庭でも使われていることがあります。

 タイルやコンクリートは水を通しませんし、レンガもほとんど通しません。透水性舗装といって、水を通すように開発された舗装材があります。見た目は普通のインターロッキングやアスファルト舗装と同じですが、公園などでよく使われています。個人住宅でも、パーキングエリアに穴あきレンガなどを敷けば透水性が確保されます。

 話は変わりますが、昔は天水と書いた大きな桶や石の箱がありましたね。樋が差し込まれていて、雨水が溜められていました。実は今も同様のタンクが販売されています。下の方に蛇口が付いていて、レトロに「天水」とか描かれていたりします。でも残念ながら、場所をとるんですよね。それに今流行りのガーデニングには、いまいちのデザイン。でも、雨水をそのまま捨ててしまって、飲める水道水を惜しげもなく撒く、ということに抵抗のある方は、実はたくさんおられるのではないでしょうか。







このメッセージはこの本に掲載されています。

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